マダム・モネの肖像[文庫改訂版]
著者:松井 亜樹
あらすじ:パリのテーラーでお針子見習いとして働くカミーユ・ドンシューは、ある日、新進画家から「モデルになってほしい」と請われる。彼は後に大作『印象・日の出』を描き、「印象派」の創始者とも呼ばれる、若き日のオスカル=クロード・モネであった。若き二人は惹かれ合い、やがて愛し合うようになるが、そんな二人を運命の荒波が呑みこもうとしていた……。
GLO連載 第1回を読む
一八六五年一月、パリ。
カミーユは先程から、気の遠くなる思いで布地を店頭に運び続けている。
まだ若い紳士がジレ(ベスト)を作りたいというのだが、この生地がなかなか決まらない。
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