また、「年末で日頃落ちついている学校の先生も忙しくて走り回る月だから」という説もあるようです。こうした説の師走は、3年生の学級担任でもなければあまり感じられないかも知れません。

じっくりと腰を据えて新年を迎える準備をしたいと思っています。

ところで、「師」で一番に思い浮かべられる一人に、『論語』で有名な孔子があげられるのではないかと思います。

(師)いわく、『学びて思わざればすなわくらし、思いて学ばざれば則ちあやうし』と。」

どういう意味かというと、「孔子先生はおっしゃいました。『学んで、その学びを自分の考えに落とさなければ、身につくことはありません。また、自分で考えるだけで人から学ぼうとしなければ、考えが凝こり固まってしまい危険です』と。」

ワークなどの提出物の勉強に追われることが多いように感じられますが、自ら考えることを忘れず、しっかりと学習に取り組んでいってほしいと願っています。

体罰もみ消し校長との因縁──S島中学校での困惑

最初に赴任したR中学校のある島の隣に、M中学校の島はあった。

船で50分ほどと近かったので、何度か遊びに行ったのだが、その時に、R中学校のある島にIターンで仕事に来ていたPTA会長さんと知り合いになった。

二人とも父親が同じ職業だったこともあって、意気投合したのだが、それ以降、R中学校のある島へ渡った時には、PTA会長さんの家に泊めてもらうようになった。

そんなことがあって、R中学校で起こった大問題の相談を持ちかけられた。小学校のある先生の体罰がひど過ぎる、という。

怒りに任せて、パソコンのキーボードを叩きつけたり、クラスの児童の洋服の襟をつかみ、教室の端から端まで引きずったりなど、どんどんエスカレートして、子どもたちが怯えきっている、とのことだった。

そして、それをしっかりと管理できていない校長へと怒りの矛先が向いてきたが、なぜちゃんとした対応ができないのかという相談だった。

実は、校長はM中学校のある島の出身者で、私がR中学校にいた時に会ったことがあった。教育長に相談するように助言するが、かつて私がお世話になった教育長は、残念ながら亡くなっておられ、PTA会長さん曰く、「どうしようもない教育長」とのことだった。