お辞儀
お辞儀をする習慣は、スポーツ、商業や芸能などの世界では、伝統として残っているが、一般的には少なくなりつつある。
お辞儀の習慣を自分が行うのは、気恥ずかしいと思う人も多い。しかし、自分がお辞儀をされた場合、どう感じるだろうか?
お辞儀をされて怒る人はいない。お辞儀のある風景を見るのも心が和む。たとえば、動物がお辞儀し合ったら、私たちはほほえむか、声に出して笑うだろう。
そして「礼儀正しい」と感心する。お辞儀は「相手を敬い、自分がへり下っていることを示す」とてもよい表現だ。
お辞儀の習慣のない外国人がお辞儀を真似すると、板についていないことがある。お辞儀は股関節から曲げ、ゆっくりと体をくの字にしていく。
首は背骨の延長線に保ち、視線は下方へ向ける。手は力を入れ過ぎると、相手に緊張感を与える。ゆったりと前に組むか、側面に軽く触れるように置くと、力を抜くことができる。
最近の傾向として、首だけ何度か前後に振る人が多い。何でも簡略化する傾向にあるが、お辞儀も簡略化されてきたのだろうか。
お辞儀は優雅に動く日本の伝統的な型なので、早過ぎず、ゆったりときれいな形が望ましい。
相手に敬意を表したいとき、適当な言葉が見つからないとき、お辞儀をすれば、間違いなく自分の気持ちを伝えることができる。しかも上手なお辞儀でなくても許される。
お辞儀に失敗はない。お辞儀を「とっておきの表現」として、鏡など使い日頃から練習しておくと安心だ。背筋を伸ばす訓練にもなる。お辞儀ひとつで、人に感動を与えることもある。しかも、高い確率で実現できる。