企業にとって人材とは

雇用行為について

企業は人を雇用し、そして人は、企業にその労働力やスキルを与えて給与を得ます。それは労働基準法を持ち出すまでもなく、労働という行為を商品と考えるならば当たり前のこととなります。

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しかしながら、インドにある日系企業の一部の雇用者には、雇用という行為を正しく理解していない人がいるように思います。

具体的事例として、今世紀に入って某日系会社で起こった労働争議を取り上げると、争議後に共産主義系の組合が同社に結成され、労働争議を記念した集会を毎年開催し、そのたびに周辺企業もまた神経をすり減らすという悪循環を生みました。

元をただせば、直接の原因は、日本人監督者のインド人労働者への対応が原因だったのです。

インドの外部組合について

インドにはAITUC、CITUなどのナショナルセンターがあり、特にAITUCは、共産主義思想に基づく全国規模の外部組合です。

インドには、大小合わせて数百の外部組合があるといわれますが、主なものはAITUC(共産主義組合)、CITU(共産主義組合)、INTUC(野党国民会議派系労働組合)BMS(与党BJP系RSS労働組合)です。

また、インドの社外組合は政党の資金源であり、政党の支援団体でもある側面があります。ちなみに国際研究所の資料(HMS資料/2007年11月)には次のように記され、政党と結び付いた労働組合の中央(国)組織(ナショナルセンター)は、主要なもので5団体が結成されています。

①全インド労働組合会議(AITUC)=組合員334万2213人、1395組合。インド共産党。

②インド全国労働組合会議(INTUC)=組合員389万2011人、1306組合。国民会議派。

③インド労働者連盟(HMS)=組合員322万2532人、579組合。政党なし(社会主義系)。

④インド労働連盟(BMS)=組合員621万5797人、3291組合。民族奉仕団(RSS)=最大組織

⑤インド労働組合センター(CITU)=組合員267万7979人、2703組合。インド共産党(マルクス主義)。