赤ん坊は色が白い子であった。誕生したばかりの赤子は細い産道を息張って通ってくるので赤くなると聞いたことがあるが、帝王切開で誕生した子は、産道を通らないので色が白いのかと思った。本当かどうかは分からない。

妻の母親は男の子ということでことさら喜んだ。この地域はどうやら男の子の方が喜ばれるらしい。

それにしても、子供が産まれるということは凄いことだ。なんか、長女の時もそうだったが、やたらと涙が出てきて困ってしまった。

それから三ヶ月、ショーは至って育てやすい子であった。長女の時と違って夜泣きもあまりせず、大人しい子であった。ただ、不思議なことに育児書に書いてある道筋と違っているように思えてきた。

人見知りもせず、他人にあまり関心を持たないようなのだ。そして、一歳すぎても発語がない。

妻が市役所の育児相談にいっても、言葉が出るのが遅い子はいくらでもいるし、二歳位になって突然しゃべり出す子もいるので心配ない、なんて気休めを聞いて帰ってくる。しかし、日々、生活してもなんか、違和感は拭うことはできなかった。

ショーは本当に大丈夫なのだろうか?