確かに私たちの生活の中でも、音楽や芸術・文化は心を豊かにしてくれるものです。学問は「難しい」と思う人が出てしまいますが、芸術は誰もが楽しむことができる営みなのです(であるならば、なおさら評価する必要はあるのか、と疑問に思います。運動神経が悪くても、運動を楽しむ心が大切です。歌が下手でも、音楽を楽しむ心が大切です)。
このように学校生活のなかでは、勉強だけでなく、文化に対する感性を育てていくことも重要だと思います。文化とは英語で「カルチャー」といいます。もともとは「耕す」という意味があるそうです。
私は大学時代、ダンス部の仲間と老人ホームや地域のお祭りの余興でダンスをしに行っていました。ダンサーに対する世の中の目は厳しかったので、最初は様子をうかがうような目で見ていた方達も、自分たちが笑顔でダンスを披露すると、笑顔で手拍子をしてくれて、そこから打ち解け合うことができました。まさに文化が心を耕し、コミュニケーションができる土壌を作ってくれたのです。
文化の力は偉大です。凝り固まった心をほぐす文化の力を、学校で子どもに感じてもらいたい。そのために行事は大切です。