熊野路を歩み倦みたるその時にいかずちひびき霊気地に満つ
神医歌壇
流れこむ湯音聞きつつふりかえる今日の熊野の遠き道のり
維盛の入水も見たか樟の木の夕影黒く補陀落の森
*補陀洛山寺
医師として、多くの命と向き合ってきた著者が綴る、日常、仕事、家族のこと――。
本書では、著者が趣味で書き溜めた短歌を一冊にまとめた。
季節の歌や旅の歌に加え、本業である医者としての日常や患者との出会いなどに関する歌も収められている。
温かな生命が宿る短歌を連載でお届けします。
熊野路を歩み倦みたるその時にいかずちひびき霊気地に満つ
神医歌壇
流れこむ湯音聞きつつふりかえる今日の熊野の遠き道のり
維盛の入水も見たか樟の木の夕影黒く補陀落の森
*補陀洛山寺