秋あらしたけて狂いてブナの木の黄葉散らして秋を消しさる
*妙高高原
嵐さり天まで抜けし青空に初雪かむり白馬つらなる
木曽川の闇ふかまりし鵜は見えず篝火浮かびゆるりと動く
*犬山・木曽川
医師として、多くの命と向き合ってきた著者が綴る、日常、仕事、家族のこと――。
本書では、著者が趣味で書き溜めた短歌を一冊にまとめた。
季節の歌や旅の歌に加え、本業である医者としての日常や患者との出会いなどに関する歌も収められている。
温かな生命が宿る短歌を連載でお届けします。
秋あらしたけて狂いてブナの木の黄葉散らして秋を消しさる
*妙高高原
嵐さり天まで抜けし青空に初雪かむり白馬つらなる
木曽川の闇ふかまりし鵜は見えず篝火浮かびゆるりと動く
*犬山・木曽川