エッセイ 日本画 2021.01.26 喘息発作の苦しみで夜寝れない日が幾日も続いた私に とうさんが とうさんが亡くなって十年 かあさんはラジオが友達でした ラジオはいいよ 寝ながら 世界中のことがわかる ニュースもスポーツも歌も 落語の話を楽しそうにしていたのが きのうのことのように思える 「落語はいいよ ひとりで笑えるからねぇ」
小説 『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』 【新連載】 武 きき 42歳で離婚しバツイチに…。でも今が一番幸せ!——何歳になっても「運命の出会い」はやってくる。第二の人生、ときめき再スタート! 杉山香子(こうこ)、四十二歳。あてもなく、見知らぬ町を歩いている。「はぁ~、歩き疲れちゃった。足が痛いなぁ~」素敵なカフェを見つけて入って休む事にした。歩いている人は、年配の女性が多い。静かな住宅地だ。「う~ん。ホットティーが美味しい」私は、自分の生きたい道を進む為にこの町へ来た。でもどうしていいか分からないので、あてもなく歩き回り、とりあえずカフェで休んでいる。靴擦れが痛い。今更、両親に心配を…
小説 『大人の恋愛ピックアップ』 【第80回】 水木 三甫 200万円の手切れ金を渡して最低の男と離婚――これで新しい人生を歩むことができる。希代美の未来は明るくなるはずだったが… 【前回記事を読む】「もしもし、ある夫婦を別れさせて欲しいの」寝取っても寝取っても奪えないのなら、と電話をかけた先は…前原希代美が待ち合わせ場所として選んだのは、渋谷ハチ公口から歩いて5分ほどにある、地下1階の喫茶店だった。広いけれど目をこらさないとまわりが見えにくい、ほの暗い店。希代美はドアを開け、目を細めるように店内を見渡した。夕暮れ時のこの時間帯、店はサラリーマンや若い女性で賑わっていた。会…