玄米は栄養の宝庫
・体に不可欠なアルギニン
アルギニンは、血管を広げるときに重要な働きをしています。一酸化窒素は大気汚染にかかわる有害物質というイメージが強いのですが、一方で血管を拡張させて血流をよくすることがわかっています。
さらに悪玉のLDLコレステロールが酸化して動脈硬化を促進するのを抑える働きもあります。一酸化窒素のこうした働きは、一九九八年、ノーベル生理学・医学賞を受賞した研究によって認識されるようになりました。
この一酸化窒素の原料となるのがアルギニンです。また、私たちの体内では、たんぱく質が代謝される過程でアンモニアが発生します。
食事で摂取する以外にも、筋肉や腸で合成されるアンモニアは、尿酸や尿素に変換されて尿となって排泄されます。このアンモニアを、尿素に変換するのもアルギニンの働きです。
・肝臓を守るアラニン
私たちの体を構成する二十種類のアミノ酸のうち、もっともエネルギー源として利用されやすいのがアラニンです。特に肝臓のエネルギー源として不可欠です。
アルコールは肝臓で代謝されますが、アラニンはアルコールの分解効率をアップさせ、二日酔い防止に役立ちます。最近では、肝臓の細胞の再生を助ける働きがあることから、肝臓の機能を向上させるアミノ酸として注目されています。