玄米は栄養の宝庫
・肝臓にやさしいメチオニン
メチオニンも体内で作られないので、必ず食べ物から摂取しなければならない必須アミノ酸の一つ。メチオニンは、硫黄を含むアミノ酸で、肝臓に入ってきた老廃物や毒素などを排除して代謝をよくしたり、アルコールの分解を助けたりします。
また、アレルギーの原因となるヒスタミンの血中濃度を下げる、髪の毛の主要材料であるシスチンの生成を助ける、コレステロールの生成を抑える、といった働きがあるといわれています。
メチオニンは、肝臓をいたわる必須アミノ酸といえますが、メチオニンをちゃんと摂取しているからといって、アルコールの飲みすぎ、脂肪の多いおつまみの摂りすぎはNG。肝臓だけでなく、全身に悪影響を及ぼします。
・脂肪肝を防ぐスレオニン
必須アミノ酸のうち、最後に発見されたスレオニンには、成長や新陳代謝を促進する作用があるといわれています。また、脂肪の多い食べ物を多く摂取すると、余分な脂肪は肝臓に蓄積されます。その結果、過剰な脂肪がたまった状態を脂肪肝といいます。珍味として有名なフォアグラは、ガチョウを人工的に脂肪肝にしたもの。
脂肪肝は、これと同じような状態になってしまうわけです。脂肪肝を放置すると、動脈硬化などさまざまな生活習慣病を引き起こしますが、スレオニンは、肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐことがわかっています。スレオニン不足にならないよう、良質のたんぱく質を含む玄米を食べましょう。