第二章 ゼロからのスタート

妻との出会い

隣の市で市議会議員の選挙がありました。私もある候補を応援していましたので、選挙事務所に顔を出していました。

そこで応対をしていた女の子がいました。愛嬌のある子で気軽に話しかけてきます。感じのいい子だなと思っていました。

選挙は勝利に終わり、万歳をして解散となりました。二、三日して彼女から手紙が届きました。内容はよく覚えていませんが、私も「お疲れさまでした」と紋切り型の返事を出したと思います。

そのころ、私はある人の紹介で見合いをしていました。まだ結婚するとは決めていなかったので、深入りすることは控えていました。

一時は二人から手紙が届いていました。相手の手紙が五回来たら、私は二回程度返事を書いていました。

私の返事が遅いので、選挙事務所で会った彼女が会いに来ると言ってきました。中津駅で待ち合わせをし、近くの喫茶店に入りました。