二回目の外泊。今回は駐車場まで自力で歩いて向かう。途中地下に向かう下り坂で少しふらついたが、着実にリハビリの成果が出てきている。

夕食は、僕自身のオーダーでハンバーグを作る。僕も台所に立って手伝うと、大小様々な形のハンバーグが食卓に並んだ。

翌日の夜、病院に戻る前にサッカー部のキャプテン、副キャプテンがわざわざ挨拶に来てくれた。突然のことでめちゃくちゃ緊張したけれど、「みんな、待ってるから早く戻ってこいよ」という言葉に、勇気を貰えた。

先輩方にとっては、最後の夏だったから、きっとそんな中で僕の事故は戸惑いを生んでしまっただろう。それでも、僕や親の前では明るく「待っているから」と笑ってくれた。

自分たちのことで精一杯であっただろう日々の中で、僕が帰ってくるための土壌作りを、みんなが自分の出来る形でやってくれている。

入院生活の中でも、サッカー部の所属だと合間に話していたところ、リハビリの中に軽くボールを蹴ったりするものも取り入れていただいた。

言語のリハビリを担当していただいた先生には、数学の宿題を限られた時間の中で親身に教えていただく。

当時、親以外の大人と綿密に関わることが学習塾以外であまりなかったため、人見知りの僕に積極的に関わってくれてとても嬉しかった。

言葉で表すことが少なかったけれど、自分は見えないところでもたくさんの人に支えられて、あの夏を乗り越えたんだと、色々な形で気持ちを受け取って感じた。