SNSの公開アカウント、サークルの勧誘ビラ、入学前から動いているグループチャット。高校生は承認欲求の前で無防備だと思っていたが、大学生はその比じゃなかった。より多く、より深く、より無防備に、自分の内側を外にさらしている。
おかげで入学式の前日には既にこのコミュニティの地図がざっくりと頭に入っていた。プロフィール欄に趣味と出身地と彼氏の存在まで書いといてくれるんだから、仕事が早くて助かる。
それに知らないコミュニティでも一目見れば、利用価値の有無くらいは瞬時に嗅ぎ取れる。その的中率は現代の天気予報ぐらいといったところか。9割方当たる。外れた1割は誤差として切り捨てる。
大学に入って学びたい学問とか取りたい資格とか全くない。主体的に学ぶ姿勢など、皆目ない。こんな奴が名門大学の入学枠を1つ使っていることに日本の学問制度の綻びを感じるが、そんな疑問符を私にぶつけられても困る。
文部科学省とかに電話していただきたい。答えてくれるかは分からないが。というか答えてくれても私には関係ないが。
私がこの人生で成し遂げたいこと。それはあの日に自覚したように、社会において圧倒的な居場所を得ることだ。
ではどうやって?という話をする前に、まず「居場所がある」の定義を詰めないといけない。居場所、とか言うと途端にふわっとした話になるから嫌いなんだが、仕方ない。
有名企業に入ること? 確かに稼ぎも十分で人にも一目置かれるかもしれない。
だが入社した瞬間からそこで待ち受けるのは、終わりの見えない出世レースだ。上に媚びへつらうことを10年続けて、やっと役職が1段上がる。
昇給してもさほど変わらない給料、増えるのは責任と会議の数だけ。そのゲームに40年費やして手に入るものが、定年と退職金と禿げ散らかした頭とかだったら笑えない。笑えないどころか泣いてしまうかもしれない。
次回更新は8月5日(水)、16時の予定です。
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