【前回記事を読む】【防災リスク管理 入門】防災担当者や経営者にもおすすめの、消防設備士のための実践読本。実務に役立つ知識やノウハウを解説
第2章 最強の消防設備士への道
最強の消防設備士とは?
そして、この定義した「最強の消防設備士」を目指すことは並大抵のことではないと誰もが思うだろう。
確かに言葉で示してきた以上に、現実には大変な挑戦である。ではなぜ、「最強の消防設備士」を目指す必要があるのか。その答えは結局、消防法で規定された消防設備士のあるべき姿に帰着する。
消防設備士は、その業務を誠実に行い、工事整備対象設備等の質の向上に努めなければならない。
求められる“誠実さ”に妥協は存在しないし、“質の向上”に際限はない。つまりは、自分自身の最高のパフォーマンスを出し続ける義務が、そもそも法令で定義されていると言えるのである。
ならば、私が定義した「最強の消防設備士」とは、一部の意識の高い人間が目指す目的地ではなく、全ての消防設備士が求め続けるべき姿であると結論付けられる。
そして私の個人的な意見として、その挑戦の中にこそ、この仕事の最大のやりがいがあり面白さがあるということを付け加えておきたい。
終身雇用の時代は終わり、新卒の就職後3年以内の離職率が3割を超える現代にあって、一生働きたいと思える仕事として“消防設備士”の存在価値は高まっていくだろう。
来たるべき防災業界の大変革時代を前に、この本が本来あるべき「自分史上最強の信念に生き抜く消防設備士」を陸続と生み出す重要な使命を担うものであってほしいと願うばかりである。
最強の消防設備士たる5つの要件
では「自分史上最強の信念に生き抜く消防設備士」イコール「最強の消防設備士」になるために、私たちは一体何を身に付ければいいのだろうか。まずはその要件を示したい。
最強の消防設備士たる要件
一、基本を怠らないこと
二、探求心・向上心を持つこと
三、想像力を鍛えること
四、環境を整えること
五、信念を貫くこと
この5つの要件を満たしてこそ、最強の消防設備士であると考える。この要件を見て、「なんだ、そんなことか」「ただの精神論の話か」と思われた人もいるだろう。全くもってその通り。
ただそれだけのこと、ただの精神論である。これを日々の業務において忠実にこなしていけばいいのだ。これができたらもう「最強の消防設備士」だと胸を張ってもらって構わない。