【前回の記事を読む】自分の車なのに、運転したら“村八分”。運転する姿をもし誰かに見られていたら…今も厳しい規則が守られる理由とは
第4章
アーミッシュにまつわる話
2)洗礼前の自由期間(ラムスプリンガ)
アーミッシュの若者たちは、アーミッシュ学校を卒業すると、洗礼を受けるまでの数年間、アーミッシュの規則に囚われない自由な期間を過ごします。
15歳までは、主に両親の監視下に置かれますが、16歳の誕生日を迎えると親からの束縛はなくなり、自分の意志で行動できるようになります。
アーミッシュは、年がら年中ただ働いて…というイメージがありますが、ラムスプリンガの若者達は、アメリカ人の若者達よりもっと自由に青春を謳歌している気がします。例外はあるにしても、生まれた時からアーミッシュとしての規範を周りの大人から学んでいるので、アーミッシュの青年たちは、度を越した振る舞いはしません。
親の世代に比べれば、若者の行動範囲は格段に広くなり、活動の中身も変わって来てはいますが、現代からしたらどれも普通の事です。
アーミッシュの若者の一番の楽しみは、日曜日に開かれる歌の会です。
歌の会は、日曜日の午後、会場は持ち回りでランカスターの数か所で開催されます。
歌の会は、デートの相手を見つける絶好の場所です。
ラムスプリンガの時期にパートナーを見つけることが出来ないと、ほぼ、一生独身で過ごすことになります。
ラムスプリンガを終えた後、アーミッシュになることを選ばない若者はどれくらいいるのでしょうか?人によって答えは違いましたが、5%~10%が大方の予想でした。
ラムスプリンガでアメリカ人の生活を体験してみて、便利だけど忙しく温かみのない生活よりは、テレビや車がなくても、ゆったり皆が寄り添って暮らせるストレスのない生活を、アーミッシュの若者たちが結局は選択する結果だと思います。
アーミッシュの若者達には、拒食症や過食症など、日本の若者に見られる摂食障害はなく、思春期特有の問題もないそうです。