アミは、この問いには困ってしまったが、神に祈り、その者に答えた。
「天の下のすべてのことには、時があります。物事が一時的に、困難であったとしても、必ず解決する道が開かれます。それまで待ちましょう。神様がふさわしい時に、ふさわしい仕方で、物事を取り計らってくださいます。それを信じてください」
そう答えると、アミは、どっと疲れが出てしまった。神殿での奉仕を終えると、裏庭のひまわりがたくさん咲く中で、沈んだ気持ちでベンチに腰かけていた。今にも、泣き出しそうにして……。
すると、遠くのほうで、誰かの歌声がする。とても美しく、澄み切った声である。今まで、聞いたことがないような、優しい声で歌っている。
『いったい誰が歌っているのでしょう』そう思って、ひまわり畑の中を探していくと、体格ががっしりした男性がそこにいた。その人は、ひまわりの手入れをしながら、花に語りかけるように歌っているのである。
「あなたは誰? 初めてお会いするわ」と、アミが語る。
初めて、アミの声に気づいたその人は、次のように言った。
「私は、アライと言います。先日、神殿の方からこのひまわり畑を手入れするように仕事が与えられました」
「そう、それで初めてお会いするのね。あなたの歌声ってとても素敵ね。もっと、歌ってくれる?」と、アミ。
「かしこまりました。では、もう一曲、歌わせていただきます」と、アライ。
(ひまわりの花の美しさと、星のきらめきを結びつける歌を歌う……)しばらく、歌を聞いて、拍手をするアミ……。
「素敵な歌ね。あなたの声に聞きほれました。私はアミ。神殿で仕える者よ。神殿での勤めを終えてから、時々、こうしてひまわり畑でくつろぐことがあるわ。また、歌を聞かせてね。アライさん。ありがとう」
そう言うと、アミは、去っていった。
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