サンドイッチ

徳間が長椅子に座って一時間ほどが経ったころ、若い兵士がワゴンを押して徳間の前を通り過ぎ、コーヒーポットが置かれたカウンターに近づいた。ポットに新しいコーヒーを注ぎ足し、水差しを置き換えた。

砂糖のガラス壺を高く目の前に掲げ、砂糖がまだ十分に入っていることを確認してカウンターに戻した。もう一つのガラス壺には、粉ミルクを補充した。

ワゴンには紙袋に包まれたサンドイッチも載せられている。若い兵士はワゴンを押して、将校たちが働いている机の間を歩き、サンドイッチを配っている。

サンドイッチは一つ一つが薄茶色の紙袋に入れられ、将校たちは袋を破り、手づかみでサンドイッチをほおばっている。徳間の目の前の席にいた将校にも、サンドイッチの袋が配られた。

将校が袋からサンドイッチを取り出し、食べようとしたところで電話が鳴ったので、サンドイッチを紙袋の上に置いて電話をとった。徳間のすぐ目の前の席だったので、サンドイッチの中身がよく見える。

大きなコッペパンに、チーズとハムがたっぷりとはさまれた贅沢なサンドイッチで、大きいので二つに切られている。将校は電話が終わると、サンドイッチの一切れを手に取ってほおばった。