義父が亡くなってから義母は9年程生きて亡くなった。その時また幾つかの不思議なことが起こった。
息子が不用意に開けた部屋の壁の穴がきれいに塞がった。何十年も使っているうちに洗剤でも落ちなくなっていた、手のひら大の鏡台の黒い汚れがある日きれいに消えた。妻が嫁入り道具で持ってきて大切に使っていたものだ。汚れ取りは難しくて諦めていたものだった。
夜中に妻の脚を人の手が直に掴んだ。パジャマを着ていたのに肌に直接触ったという。まさに人の手そのものだったという……これらは合理的な説明が出来ず実に不思議なことでしたが、亡くなった義母がしてくれたことに違いないと思われます。
もし死ねば全て無になり、霊も霊界も存在しないのであれば、こんな不可思議なことなど起きるわけがありません。
霊が肉体の死後も生き続け生前と同様かそれ以上の知的能力を持つこと、霊界は物質世界の近くにあり霊はこの世に出入り出来ること、この世の物に触ったり変化させたりすることが出来ることを示しています。霊界や霊のことを信じないわけにはいきません。
霊については心霊研究者や神智(しんち)学、インド古代哲学においても存在するものとされ、生存中は勿論、死後も成長していくものと考えられています。またソクラテス以来人間はただ生きるのではなく善く生きなければならないともされていますし、ソクラテスのことは知らずとも皆一様に善く生きるべきと思っています。
人間は誰でも皆努力して成長し進化するのは良いことだと思っていますがなぜ成長し進化するのは良いことなのでしょう? 霊が成長し進化しなければならぬ理由は何なのでしょうか? 善く生きることはなぜ必要なのでしょうか?
成長せず進化せず悪く生きるという選択肢がないのはなぜなのでしょうか? 低いレベルだったり現状のままではなぜいけないのでしょうね?