退院時に看護課長にお渡しした御礼状に関して「ありがとうございました。私たちの仕事が頂いたお手紙で報われました」と妻にハイタッチして下さった。
妻は入院前、家事とパートに追われ、友人らしい方ができなかった。この病院で過ごした2カ月で、初めて30名ほどの方と知り合い、声を掛けて頂けたことが嬉しくて。
「命を助けてくれた友達のためにも明るく生きていこう」と語り、妻も嬉しそうにうなずいた。
4 支援団体に感謝
■2021年12月23日
50歳の自傷行為、かつ致命的な状況を脱した妻が受けられる行政の支援はほとんどないことが分かった。現状は訪問介護サービスを受ける資格もない。
病院の心理士から紹介を受けた非営利法人のI団体を訪問した。代表の方から内容を教えて頂いた。同席頂いたスタッフの方が、送迎の支援などに関して申し出て下さった。「一緒に頑張りましょう」という言葉に感極まった。
この団体が、後に妻の精神を支える大きな柱になる。この段階では妻も私も想像することはできなかった。
次回更新は9月13日(土)、20時の予定です。
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