【前回の記事を読む】(オール明けで来た?) くたびれまくった、野良犬みたいな恰好のイケメンとデートするハメに。幻滅し、つい口を滑らせると…

Chapter 3

横浜トリプルデート

真由子が予想した通り、いやそれ以上に流星、カオルのコンビはぴったりだった。大観覧車の中で3人は交互に流星と真由子、カオルと真由子、流星とカオル、そして3人横並びでスリーショットを撮り合う。

後から見たが、快晴のみなとみらいの景色の中、最高の写真が何枚も撮れていた。そして、2人が小学5年生になり、真由子がママになって親子ごっこがしたいと真由子が提案すると、流星はノリノリで真由子の横でぴょんぴょん飛び跳ねながら、

「ママ、ママ、ママー!! あっち行きたいよー!」

とねだる息子を熱演した。その様子をカオルは、動画で撮ってくれた。カオルはそういうノリは恥ずかしいようだった。

流星はクールなイケメンで最初は構えているが、打ち解けると、愛嬌のあるボケもするとても可愛らしいチャーミングな青年でもあった。

大観覧車が終わり、みなとみらいから中華街に歩いて向かった。賑やかな中華街をイケメン2人と歩く真由子の気持ちは、これ以上ないくらい華やいだ楽しい気持ちだった。対面占いをしたい真由子は、中華街も詳しい横浜のカオルに道案内をして貰い、有名な占いの館に行った。

まず真由子と流星。流星は真由子との相性占いを希望したのだが、真由子は流星に自分の本当の年齢を教えるのが嫌で(もうとっくに流星にはバレていたのだが……)、流星だけの宿命、運命、性格などを総合で占って貰った。

「流星さん、貴方は親元から早く独立したんじゃない。手を見せて。あら、これは本当に独立心が強いわねー。そして貴方は何かの技術者なのかしら? 頭が凄くいいわ。そして今後は、独立して仕事をやりたいと考えてるようね」

流星は、少し椅子に背をつけ、ふーんといった様子で占い師の話を聞いていた。「独立は出来るけど、焦らず、取引先をある程度固めて35歳くらいを目処にがいいわね。あまり早くすると大変だから……」

素晴らしい占いをして貰い、今度はカオルと真由子で先生の前に座った。今日の2人のギャラも遊び代、飲食代、占い代に至るまで真由子が支払うので、占い師の話を当然、一緒に聞くのだ。

「カオルさん、貴方はまず実家に凄く恵まれてると出ています。とても裕福な家系ですね。両親の愛にも恵まれてますね、特にお母様が優しい方ね。貴方はそのお母様によく似てるからとても気が細やかで優しいって出てるわ」

占い師はカオルの状況もほぼ完璧に当てた。愛想の良いカオルは、前傾して占い師の話をしっかり聞くので、占い師はカオルの時の方が流星より楽しそうだった。