浅井長政、朝倉親子の髑髏
私:さて、作蔵君、信長の髑髏盃は知ってるかい? 大河ドラマでみたことないかな? 浅井久政・長政親子と朝倉義景の三つの頭蓋骨に金箔が施されている。その盃で信長は酒を飲む。
N:信長は家臣にも勧める。拒否することは許されず……。
私:これは戦勝後の正月元旦のことで、信長は新春を寿いでいる。
N:自分だけがおめでたいのでは?
私:違う。中国では、討ち取った敵将に後々まで敬意を払うため、髑髏(薄濃)はつくられる。その故事を信長は沢彦から教わっていたのだ。
安土城
(1)仏教世界の5階、儒教・道教世界の6階
私:さてここからは安土城を多面的に語ろう。ここは後半部分の山場であり、安土城の何たるかを作蔵君も知ることになるだろう。「安土町文芸の郷」の「信長の館」 には安土城天主閣の5、6階の原寸大の復元がある。セビリア万博(スペイン) の日本館のために復元したものなんだが、5階は仏教の世界観で、「釈迦説法図」 がある。そして最上階6階は儒教、道教の世界観で、「孔子図」、「老子図」がある。
N:安土城で仏教、儒教、道教……。あれ? キリスト教は?
私:安土城は信長の聖地であるがゆえにキリスト教もある。
N:キリスト教の世界観は安土城のどこにありますか?