脚を開けば骨盤が起きる

仕事をするときは、机は高く椅子は低く、そして脚を開く。要するに、蹲踞(そんきょ)の姿勢を取るということだ。脚を開くには、足を下に引っ込めるタイプの椅子がいい。足が後ろに行けば行くほど、かかとが体の下に入り、蹲踞の姿勢になる。そうすると、上半身は勝手に伸びる。脚を開けば、骨盤の歪(ゆが)んでいる場所が真っすぐに矯正される。出尻(でっちり)だった骨盤が起きてくる。腰椎の前彎(ぜんわん)が元に戻るという感覚で、体の上部分が真っすぐになってきて、肩も上がってくる。

女性の患者には、「職場の環境は、脚を開いて仕事ができるか?」と聞く。できるんだったら「ズボンを穿(は)いて実践を」と言う。都内のオフィスでは、バランスボールを椅子代わりにしている会社もあるが、基本的に脚を開いて座っているはず。脚を開けば骨盤が起きる。脚を開くことが大事だ。