絵本・漫画 絵本 成長 2025.03.14 学ぶ楽しさを覚えた春造。月に数回の寺子屋に通う途中、彼が出会ったのは自分と同じ境遇の子どもだった。 しょぼくれしょぼ造 【第6回】 アソウ カズマサ どんな事があっても前に進む どんな事があっても守りつづける そんな心の強さが未来を創る この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 昭和生まれの著者が若者達に心の在り方を伝える。春造は、いつも道端にしゃがみ込んで虫や草花をながめています。そんな姿についたあだ名は“しょぼくれしょぼ造”。ある春の日、突然のカミナリで両親を亡くしてしまった春造は妹のオトを守るため生きていくことを決意します。大切なものを守りながら大人へと成長してゆく物語。※本記事は、アソウカズマサ氏の書籍『しょぼくれしょぼ造』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 【前回の記事を読む】妹とたったふたりで畑を切り盛りする毎日。そんな中寺子屋が出来るが十分なお金もなく、「妹だけでも...」と思うも― しょぼくれしょぼ造
小説 『魂業石』 【新連載】 内海 七綺 沼のような目でこちらを覗くおじさん…通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋を引っ張られ、後ろから口を塞がれた。 茜色の気配が透明な青を少しずつ蝕む帰り道だった。背の高いブロック塀に囲まれた脇道の暗く湿った闇から、男がじっとこちらを覗いている。瞬き一つしない、暗い沼のような目。変なおじさんだ、と雪子は思った。姦(かしま)しく笑っている亜弓(あゆみ)たちは男にまったく気づいていない。そのまま一緒に通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋をつかんで引っ張られ、後ろから口を塞がれた。叫ぶ暇もなかった。亜弓た…
小説 『女力士右近』 【新連載】 関 勝利 かつてないほど注目を集める女相撲。小柄ながら関取となった彼女はまともに相撲で勝負せず... 「右近関(うこんぜき)、大丈夫でしたか?」問いかけられて意識が戻る。どうやら数秒眠っていたようだ。「はい、大丈夫です」と返事をする。実際、少し強めに踏んだブレーキではなく、雷子(らいこ)の声で目が覚めたのだ。睡眠は十分取っているつもりだが、眠りが浅くなっているのかと右近は思った。女相撲本場所の三月場所千秋楽の前日、桜田(さくらだ)部屋の四人(大関右近、妹弟子の雷子、桜田部屋女将、部屋唯一の男であ…