第二章 みんなに知ってほしいプロの運転テクニック

深夜の雪道を甘く見てはいけない

積雪が5cm以上になれば、多くの人はチェーンを巻いたりして、いつも以上に慎重に運転します。しかし、積雪が1cm~2cm程度なら「チェーンを巻かなくても大丈夫」と思っていないでしょうか。たしかにチェーンを巻くほどの積雪ではありませんが、甘く見ているなら危険です。

とくに午前1時~午前2時ごろの深夜の運転は要注意です。

日中に降った1cm~2cm程度の雪なら、深夜になると氷に変わります。路面が凍れば、ブレーキを踏んだときに滑りやすくなります。たいして強くブレーキを踏んでいないのに、スーっと30cmくらい滑って前に進むことがあるのです。

いつもと同じ感覚でブレーキを踏んで30cmも滑れば、接触事故の危険性が高まるのは言うまでもありません。事故を起こさないためにクルマが多少滑ることを考慮しながら、いつもより早めに減速して、ゆっくりとブレーキを踏むことです。

また、前日に雪が降ったときの橋や立体交差も危険です。気温によっては雪が氷に変わりやすいからです。一般道の雪はすでに解けているのに、橋や立体交差に差しかかると、そこだけがアイスバーンに変化して少しブレーキを踏んだだけでクルマがスリップしやすくなっていることがあります。雪は危険なので注意して走行することです。