まえがき
唐突ですが 一風(いっぷう)変わった質問をさせてください
今あなたの眼前には 夢のような 二つの選択肢が横たわっています
一つは 「あなたがずっと恋焦がれていた相手と ついにセックスができる」
もう一つは 「紛争やテロの絶えないこの世の中で 世界平和がついに実現する」
さて あなたは どちらを選びますか?
この詩集には
前者を選ぶであろう人達と 後者を選ぶであろう人達が
それぞれ 日々の暮らしの中で どのような生き方をしているのか
どのような壁にぶつかり どのような苦悩を味わっているのか
若年から中年層を中心に 赤裸々(せきらら)に報告されています
彼らや彼女らをモデルにした〝物語〞を読んで 一度考えてみてください
「世界平和」よりも「セックス」を選ぶような「利己」的な人間と
「セックス」よりも「世界平和」を選ぶような「利他」的な人間と
荒(すさ)んだ 生きづらい現代の社会で 果たして どちらが幸せになれると思いますか?
果たして あなたはどちらの人生を選びますか?
本編を読み進める上で
ヒントになる 簡単なテストがあります
以下の 当てはまる項目に✓を入れてください
□ 職場や家庭では いつも不平不満ばかり言っていて
今も世界のどこかで 銃弾が飛び交っている惨状など考えたこともない
□ 他人の女や男を欲しがる人は
利権を奪い合って争う どこかの国と同じようなものだと思っている
□ 他人の女や男を欲しがる人が口にする「会いたい」は
「したい やりたい」という意味と同じだと思っている
□ 世界に火種をまく独裁者たちも
昔は無邪気な子どもだったと 同情することができる
□ 国際会議で固い握手を交わす 各国首脳の胸の内では
相手が不幸になる日が来るのを期待しているのだろうと 勘繰(かんぐ)
ってしまう
□ 核兵器がこの世から消え 世界が一つになる「いつか」が来るなんて
胸の内では 絵空事だと鼻で笑っている
□ 「多様性の尊重」なんて 絵空事だと諦(あきら)めかけている
その証拠に 民族 宗教の違いによる争いは 昔も今も終わることがない
本編は二部構成になっています
もし✓の入る項目が一つでもあったなら 第Ⅰ部が
すべてに✓が入らなかったら 第Ⅱ部が
あなたがどちらを選ぶ人なのかを判断する際に
特に参考となるでしょう