絵本・漫画 ペット 絵本 猫 2024.12.03 まだ目も開かないへその緒が付いた子猫4匹―その日の夜までにみんな死んでしまった… ぼくはないた 【最終回】 ほんだ よしこ どんなに小さくても、みんな同じ、尊いいのちを持っている この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 雨の降る6月のある日、生まれたばかりの4匹の子猫が捨てられていた。か弱い体で懸命に生きようとするも、簡単に奪われてしまういのち。人間の都合に翻弄され、苦しむ動物たちを少しでも減らしたい――。そんな思いから、「いのちの重さ」を問いかける。生き物を大切にし、思いやりのある心を育てる絵本。※本記事は、ほんだよしこ氏の書籍『ぼくはないた』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 ぼくはないた
小説 『迷いながら揺れ動く女のこころ』 【最終回】 松村 勝正 主人は下半身麻痺で、車いすの生活です。障害を承知で結婚しました。でも、私は何もしません。入浴介助からリハビリまで… 「そうよ、山形さんも注意遊ばせ。二人で篠田、山形と苗字で呼び合うのはいかにも他人行儀ね。これからはお友達になったのだから、下の名前で呼びましょうよ。私は『陽子』。山形さんは?」「私は『美代子』と言います」「素敵な名前ね。美代子さんは青葉台でしたわね? 長いんですか?」「まだ二年程です」「お子さんは?」「いません。主人と二人きりです」「ご主人のお仕事、伺ってもいいかしら?」「主人は在宅で個人事務所…
小説 『海の梵鐘』 【第4回】 波方 遥 生活はようやく安定してきたものの、再婚してから生まれた子供に「心臓に雑音がある」と告げられたつね。それ以来… 「小豆一升の値段で、田圃一反」信じられない様な安い相場で、農地が手に入った。つねは意気揚々と家に戻り、剛三に報告した。剛三は、器量が悪いが度胸のある、若い女房を改めて見直した。ヤミ米の精米を中心とする収入は、次々と田畑の買収資金となった。精米の、新しい機械も買い入れた。つねの胴巻きには現金がしまわれ、その上からモンペの紐をしっかりしばっていた。田畑が増えた分、労働は厳しくなった。つねは近所に出来…