登り坂の向こうに信号だけが見えるとき

オーバーパスの立体交差を走行するとき、その頂上に差しかかる手前では頂上より先の状況が見えづらくなります。それと似ていてさらに複雑なのが、登り坂の向こうに信号機だけ見え、前方の状況が見えないときです。

オーバーパスの場合は、たとえ前方の状況がわからなくても、基本的に道路を横切る歩行者や自転車がいることを想定する必要はありません。前方のクルマに追突しないように注意を払えばいいだけです。

ところが、前方に信号機だけが見えるときは、信号機のある場所が交差点になっていて歩行者や自転車が横切る可能性があることも想定しなくてはいけません。

クルマから歩行者や自転車の存在が確認しづらいときは、歩行者や自転車にとってもクルマが見えづらくなっています。もしかしたら歩行者や自転車が「クルマが見えないから大丈夫」と考えて、歩行者用の信号が赤なのに渡ろうとしているかもしれません。

そもそも登り坂ではいつもよりアクセルを踏みがちなのでスピードが出やすい状況です。青信号を無条件に信用していると、突然、目の前に歩行者や自転車が現れたようになり、ブレーキが間に合わない……そんな事故が少なくないのです。

「立体交差を走行するときに注意すること」(42ページ)でも述べたように、運転するときは想像力を働かせて万が一に備える必要があるのです。

 

 

【前回の記事を読む】「細い道はイヤ。」フラフラ走る自転車、不規則な動きの子どもたち…。都内タクシー運転手が伝える細い道での運転のコツとは?

 

【イチオシ記事】父の通夜に現れなかった妻。自宅階段の手すりに白い紐が結ばれていて…

【注目記事】もしかして妻が不倫?妻の車にGPSを仕掛けたところ、家から20キロも離れた町で、発信機が止まった!