小説 絵本・漫画 絵本 童話 2024.10.24 枝に足をとられて、とべなくなっていた。夜空を見上げていると、深い井戸の底を覗き込んでいる気持ちに… ミルフィーユのふうせん 【第5回】 青木 満 あの日、両手いっぱいのふうせんは、いっせいに大空に飛び立った。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 ダイナミックなスケールで詩情豊かに描かれる、大切な人に贈りたい絵本。※本記事は、青木 満氏の書籍『ミルフィーユのふうせん』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 ミルフィーユのふうせん
小説 『娘からの相続および愛人と息子の相続の結末[人気連載ピックアップ]』 【第10回】 川井 れもん 娘の葬儀代は1円も払わない、と宣言する元夫。それに加え、娘が生前に一生懸命貯めた命のお金を相続させろと言ってきて... 次の日から雄二と2人で、市役所に提出する書類の整理や墓に納骨をするなど、予想以上にやらなければいけない事が多かった。そのためここ数日、私は身体に激しい痛みを感じて我慢できなくなっては休憩して、回復してから行動しての繰り返しだった。それでも、なんとかやらなければならない事をすべて終了させて、やっと直美の遺産相続の手続きをする事になった。この手続きは最初から姉に依頼しており、直美名義の口座がある銀行…
小説 『海辺のレクイエム』 【第7回】 源 久 恋人のふりをする彼女。日本人離れした色白の目鼻立ちの整った顔立ちだが、それ以上に男の目を惹く女だということを感じずにはいられなかった。 祐介はその頃、バイト先の新宿のデパートで知り合った隣の売り場のバイト娘と付き合い始めていた。名前は香澄(かすみ)といい、売り場ですれ違うたびに笑みを浮かべるので、閉店後にお茶でも飲もうかと誘ってみたら付いて来た。まだ幼さが目元や口元に残る色白で小柄な娘だった。高校を出たら看護学校に進みたいという。或る日のこと、祐介は、香澄と上野の国立西洋美術館に出掛けた。当日は、常設展だけなので館内は訪れる客も…