随分後になってその理由を夫に尋ねたら、単に夫は照れ臭かったからだと教えてくれたのだけど、どーして今更、照れ臭く思って断ったのか、未だにその心が分からないわ。

確かに、その頃は夫の実家で暮らしていて、昔ながらの田舎の大きな敷地に、夫は自分の家を建てて、そこであたしたちは暮らしていたの。

母屋と夫の家との間には大きな中庭があって、そこでは義理の弟とかその友人らが車をいじったりと、常に人が何かしら作業をしているよーなところがあったわ。

あたしはどちらかというと、メイクラブでの嬌声は大きい方だと言われがちだし、実際に夫は、母屋に住む弟から中庭を歩いていると、なまめかしー声が聞こえてきたと言われていたぐらいだしね。そのことを踏まえて、彼らが活動している日中にすることは気が引けたのかも。

でも、仮にそーだったとしても、それまでにだって、日中にしたことは何度かあったのだから、あたしにはやっぱり不可解だったわ。

そして、そんな夫の心とは裏腹に、あたしは夫から何も理由を告げられずに断られたことが、その時は無性に許せなかったのよ! しかも、EDの夫からも拒絶されてしまうだなんて。

「あたしはいよいよ女として終わってしまったの? そんなに魅力もなくなってしまったの?」って、大変屈辱で絶望的な気持ちにもなってしまったしね。

そもそも、こんなにムラムラさせられているのは、あんたのせいでしょって、憎んだわね。それはきっとその頃、いつになく、あたしの中で性欲が高まって、実に女としてしんどい時期だったからでしょーね。

あたしはそんな夫が心底許せなくて、やるせなくて、「それなら、外で晴らしてやる!!」って、ついに出会い系サイトの利用を思いつき、すぐに登録することにしたのよ。

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先行配信はここまでとなります。次回連載予定は未定です。

 

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