「あたしは妻ではなく女でいたいので、家事は期待しないでください。それから、セックスレスもイヤです。最低でも週1は死守してください。それでもいいのなら、結婚しましょう」ってね。

そ、現夫はEDだから、あたしたちの言う、セックスってばオーラルセックスのことになるわね。それであたしが女としての欲望を満足させられたかと聞かれれば、決してそんなことはなかったけれど、ま、しないよりかはした方が幾分かマシって感じだったの。

現夫はあたしより17歳年上だったけど、生まれてこの方ずーっと真正包茎だったものだから、女性経験がほぼ皆無の状態だったのね。だから、あたしが一から、手取り足取り、あたし好みのオーラルセックスをまさに調教して、あたし好みの夫に仕立て上げたというわけ。

物ぐさではあるけれど、根は真面目な男だったものだから、そりゃあ、現夫は約束どーり、週1のセックスを死守したわね。それ以外でも、あたしがしたいと言えば、余程の体調不良でもない限り、現夫は応じてくれたわけだし。

でもね!! ある時、ちょーっとした事件が起きてしまったのよ。あれは、おととしの9月初旬の土曜の昼下がりのことだったわ。えぇ、その当時のことは未だに克明に覚えているわ、忘れられないわよ、だって、その事件を境に、あたしの生活はがらりと大きく変わってしまったのだから!

いつもならあたしたちは週末の夜にメイクラブを行うのが常だったのだけど、その日はどーしても我慢できなくなったから、昼下がりから夫を求めたのよ。

これまでにも気紛れにまだ日が高いうちから、あたしが夫を求めることはあって、それに夫は応じてくれたりしたわね。

でもね!! どーしてかしら、なぜかこの時だけは夫は拒否をしたのよ。いつでも相手からの誘いを断る時は、その理由を伝えるのが習わしだったのに、なぜかこの時ばかりは夫は何も言わずに断ったのよ!