絵本・漫画 健康・暮らし・子育て 絵本 教育 2024.09.17 お米の始まりは、もみ選び。人も、牛も力を合わせて、緑ゆたかな田園風景は生まれる。 おこめができるまで 【第1回】 みうら やすよ おいしいお米は手間ひまかけて この記事の連載一覧 八十八もの工程におよぶと言われる日本の米づくり。知っているようで知らない、それぞれの作業を水彩画とともにわかりやすく解説しています。ページをめくるごとに田んぼの姿が変わっていく、絵巻物のような絵本です。日本の農業の原風景を伝え、食べ物に感謝する心を育みます。※本記事は、みうらやすよ氏の書籍『おこめができるまで』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 おこめができるまで 写真を拡大 写真を拡大
小説 『千恵と僕の約束』 【第14回】 成田 たろう 四月上旬、家族三人で迎えた娘の入学式。娘がこの学校を卒業するのは六年後。妻が卒業式にも出席できますようにと祈った 四月上旬、娘の晴れの入学式を家族三人で迎えることができた。四カ月ほど前、がんと分かった時は、入学式を迎えられるとは、正直思っていなかった。少し肌寒い日だったが、晴れて、桜が咲いていた。手術後の痛みはまだ少し残っているようだが、どことなくはしゃいでいるように見える。雲の隙間から優しい光が差し込んでいた。「パパ、写真、写真、写真撮って!」学校の正門の前で千恵と娘の写真を撮った。千恵が、「彩ちゃん、誰…
小説 『天命愛憐』 【第19回】 せと つづみ はじめて間近で見た中将。偉そうには見えず、無能な軍人の見本のような人だったらしいが…。それでも出世できた理由とは 客間に茶菓を出して台所に戻ると、仕事を終えた黛さんが椅子に座って、自分で淹(い)れたお茶を飲んでいた。わたしはさりげなく、黛さんに話しかけた。「わたし、中将なんていう人をはじめて間近で見ましたけど、あまり偉そうには見えない方ですね」「無能な軍人の見本みたいな人だよ」黛さんがあまりにもはっきり言ったので、わたしは少し笑った。「でも、出世できたんですね」「奥様と結婚したからだよ。それも誰かの入れ知恵…