第三章 第三の人生スタート
ぶらぶら一時間ぐらいして、地下の惣菜コーナーでサラダを見ていて同じ物に手が伸びた人がいた……「えぇ! 何で」と口が開いた。
彼も口が開いている。
二人して笑ってしまった。偶然でもお互い驚いた。
「お夕飯一人ですか」
「えぇ……」
しまった!
「縁が有るようですね。一緒に夕食どうですか」
「そうですね」と受けてしまった。
あまりにも偶然に会うので、つい受けてしまった。まぁいいか、真面目そうだし一度の夕飯くらいと、近くのお食事処へ行った。
「僕は今井といいます。よろしく。何にしますか」。私はメニューを見て、
「私は阿部です。トンカツ定食にします」素っ気ない自己紹介。
「僕も同じ物で」と注文した。
「教室でお声をかけようと思ったのですが、気が付いたら帰っていました」
「そうですか」
「カフェにも寄ってなかったので、あまり声をかけない方がいいのかなって思って僕も行かなかったのです」
「そうなんですか」
「偶然に五回も会うなんて、そうそうないですよ」
「そうですね」
気が付いたら私はさっきから「そうなんですか」ばかり。
意外と美味しかった。
「お勘定は割り勘で」
彼は凄く驚いていた。
「僕が誘ったので僕に支払わせて下さい」
「いいえ、私は割り勘がいいです」
彼は不満そうだったが割り勘にした。小一時間でお店を出た。
帰りが八時を過ぎてしまい急いで帰った。テレビを見て十一時頃ベッドに入った。
毎日、すっきりと目がさめる。携帯電話が鳴った。
「これから出られる。美味しいカフェ見つけたの。四人で行こう」
「了解です」
急いでシャワーに入り準備した。
Gパンに麻のシャツ「うん、カッコイイ」ルンルンで出かけた。
先に離婚した二人はとても楽しそうに生きている。私が三番目。四人で美味しいコース料理を楽しんだ。その後、スタバに移動して、おしゃべり会。
「ゆり、少しやせた?」
「本当、嬉しい」