俳句・短歌 俳句 コンテスト大賞作品 2024.02.21 句集『バーの二階で』より三句 バーの二階で 【第5回】 田中 龍太 幻冬舎グループ主催 『短歌・俳句コンテスト』大賞受賞作品 日本の四季を彩った、“今”を表現する一冊 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 コロナ禍以降、読書を楽しむ機会が増えた人も多いのではないでしょうか? 本書は、その間に編まれた句集です。※本記事は、田中龍太氏の書籍『バーの二階で』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 春の景 謹呈の 花の便りに 筆重く つちふるや 湯船に沈む 手の白さ 黄砂降る 岩波文庫 伏せしまま 【前回の記事を読む】句集『バーの二階で』より三句
エッセイ 『毒親の彼方に[注目連載ピックアップ]』 【第17回】 袰岩 秀章 寝たいのは彼じゃない。本当は、わたしが抱かれたいだけなのかもしれない。寂しさを埋めたくて―― 【前回の記事を読む】「わたし、いけない子なんです。母が本当は大嫌いなんです。ほんとは彼のことは好きでも何でもないのに……」「彼のところに行くと彼は求めてくるんです。いやって言えないでしょ? 他に行くところがないんですから。でもいやって言っても、彼はわたしのことを追い出したりはしません。そういうことはあったし、そういう人なんです。そんな悪い人じゃないんです」「いけないのはわたしです。彼のこと好きで…
小説 『箕山遺稿』 【第2回】 驪城 卓爾 「もう彼が亡くなったと思うと…」亡き友の最後の葬式に出席することさえ、私はできなかった。 【前回の記事を読む】若くして亡くなった驪城卓爾(こまき たくじ)。短編小説、短歌、詩などを収録した遺稿集の復刻改訂版!驪城卓爾君が亡くなった。この事実が私には不思議にも淋しい感じを与える。平生ほとんど忘れている位であるのに、どういうものであろうか。惟(おも)うに驪城君が、日本の国のどこかに生きていてくれて、一度は逢うて、笑って昔を語るときがあるであろうということは、私にとっては一の楽しみであり喜…