俳句・短歌 俳句 コンテスト大賞作品 2023.10.26 句集『バーの二階で』より三句 バーの二階で 【第2回】 田中 龍太 幻冬舎グループ主催 『短歌・俳句コンテスト』大賞受賞作品 日本の四季を彩った、“今”を表現する一冊 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 コロナ禍以降、読書を楽しむ機会が増えた人も多いのではないでしょうか? 本書は、その間に編まれた句集です。※本記事は、田中龍太氏の書籍『バーの二階で』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 春の景 一目見た ひとを手淫に 黄水仙 蛇穴を出づ ラーメン屋の 掛け声 漕ぐよりも 唇愉し ふらここと 【前回の記事を読む】句集『バーの二階で』より三句
小説 『眠れる森の復讐鬼』 【第7回】 春山 大樹 顔面まで焼けただれ、身元不明。いじめ被害の女子高生は、なぜあの公園で灯油を被ったのだろうか。 二〇一四年三月二十三日、月曜日の昼休み、急に教室が騒がしくなった。スマホに衝撃的なニュースが流れてきたからだ。その日の未明午前三時頃、山本公園で火災発生の通報があり消防隊が駆け付けたところ、人が炎に包まれて倒れているのを発見。病院に救急搬送されたが全身に火傷を負っており、意識不明の重体。近くに灯油を入れていたポリタンクが落ちており、焼身自殺を図ったものと思われる。顔面を含め全身が焼けただれている…
小説 『ベースボールよ、新たな夢へ!』 【第5回】 村上 正 「やばい」と思うと、ガチャーン! すごい速さでボールが他人様の家の窓ガラスを直撃。…狭苦しくて家ばかりあるこの環境が悪いんだ 【前回の記事を読む】クラスの女の子の家に遊びに行ったところ、僕が可愛いと思っていた女の子も遊びに来ていて…。少年の胸を焦がした初恋の行方昭和の時代、都内のそんな限られたスペースでとにかく野球に憧れ、野球をやりたくて、少しの時間、少しのスペースでも、思いっきり野球をやりたかった。そして、工夫して野球を楽しむ方法を考えていた。勉強の合間にいつもの縦長の空き地で、少人数の友達と野球をやっていた。そこで…