俳句・短歌 俳句 コンテスト大賞作品 2023.10.26 句集『バーの二階で』より三句 バーの二階で 【第2回】 田中 龍太 幻冬舎グループ主催 『短歌・俳句コンテスト』大賞受賞作品 日本の四季を彩った、“今”を表現する一冊 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 コロナ禍以降、読書を楽しむ機会が増えた人も多いのではないでしょうか? 本書は、その間に編まれた句集です。※本記事は、田中龍太氏の書籍『バーの二階で』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 春の景 一目見た ひとを手淫に 黄水仙 蛇穴を出づ ラーメン屋の 掛け声 漕ぐよりも 唇愉し ふらここと 【前回の記事を読む】句集『バーの二階で』より三句
小説 『余白』 【第9回】 山本 実咲 結婚後発覚したカードローンやら何やらが、もう増えていないことを願う。額は増えていてもいいけど、せめてローン会社の数は… 【前回の記事を読む】「一人で全部育児をする。だからどうか子どもを産んでほしい」――しかし夫は家事も育児せず、これまで以上に「子ども」になった結婚前には突然右脚のふくらはぎに割と大きな柄のタトゥーを二つ入れた。何度見ても何を表現しているのか分からず、それが何なのか何度聞いても忘れてしまうのだが、夏になると毎年、せっかくだから短パンを履けばいいのに、となぜか感じてしまう。タトゥーを入れる日、私は仕事…
小説 『愛[注目連載ピックアップ]』 【第18回】 高見 純代 「さわっちゃダメかい…?」「いいわ…」——彼は首元に顔を寄せてきて、耳元にキスをした。私は体が熱くなり思わず「抱いて」 【前回の記事を読む】「明るくて…恥ずかしいわ」私は明るくて広いリビングで裸になる事をためらっていた。すると彼は「脱がしてあげるよ」私は目をあけ、立ちあがり、ジーンズのジッパーを下げ、脱いだ。そしてパンティも脱いだ。「あぁ……」と私は明るい部屋を見わたし、恥ずかしさのあまり、ソファーへ倒れ込んだ。「大丈夫かい?」「えぇ。ちょっとめまいがしたの……」神矢はイーゼルを立て、キャンバスを乗せた。「もう少…