地域性:ド田舎くそ田舎、いまや過疎

私が生まれ育った地域は、北海道の鉄道の発祥地。その日の繁栄はどこへやら。貧しい人たちが多く、親の職業は漁師か商店、もしくはやくざという家が多かった。中学校は絵にかいたような不良ばかり。最近、テレビドラマで話題になっていた『今日から俺は‼』(西森博之、増刊少年サンデー、週刊少年サンデー、1988~1997年、日本テレビでドラマ化)が、リアルの中学校だった。

木造平屋の長屋が立ち並ぶ中、私の家だけ車庫つきの三階建ての一軒家。私は貧民窟の「お嬢様」だった。これで容姿が美しければ自信をもてたのかもしれないが、母から「お前は私に似ていない、可愛くない」と言われ育った。母は美しい人だった。自慢のお嬢様の私には自信もなくコンプレックスしかなかった。

クラス女子の集団いじめ

中学二年生のある日、私が教室に入ると、女子全員がシーンとなって一斉に私を睨みつけた。最初は気のせいかと思った。でも、同じことが毎日続いた。私を見てひそひそ話をする女子軍団。話しかけても無視。もしかして省かれている? やっと気づいた。

しかし、学校の先生たちの関心は、他校からの不良乱入とか生徒間の暴力が主の問題でいじめは放置。女子集団のいじめは執拗で数か月続いた。最後に親友と思っていた子から「友達やめたい」と言われた。その翌日から登校拒否、学校に行かなかった。しかし、生徒思いの担任は熱血教師だったので、先生ならなんとかしてくれると期待したが、家庭訪問してきた先生は、私に

「なんで学校に来ないんだ」

と言った。私は

「行けるわけない、先生だって知っているでしょ!」

と精一杯言った。それでも先生は

「いいから学校に来い、いいな」

と言い残して帰った。あら、帰っちゃった。何で? もう少し優しくしてくれても良くない? 悔しすぎて次の日、学校に行った。先生は「おう、来たな」とだけ言った。しかし、教室の様子が変わっていた。