沖ヨガでは、現象から学べ、苦しみは何かを教えて下さっていると考えます。食べ物は間違っていないか? と、陰陽の食事理論をもとに考えていく。さらに身体の使い方は間違っていないか? 呼吸の仕方を間違っていないか? 心の使い方や人間関係の保ち方を間違っていないか?と、病や事故を教えとして受け止めて考えていくのです。
そのためにも人間にとっての正しい呼吸の仕方、正しい食べ方、正しい座り方、正しい立ち方、正しい動き方、正しい心の働かせ方といった基本的なものを道場の生活で学んでいくのです。それがヨガだと沖先生は言われます。
ヨガは身体が柔らかくなったり出来ないヨガのポーズが出来るようになるようなものではない、健康になるのが本当の目的ではない、人間の本当の生き方、人間存在の生きている意味を学び、人間の尊さを学ぶことがヨガであるとも言われています。
それは宇宙の真理を把握する悟ることであり、それは本当に他を愛することが出来るような人間になることであると教えられていたように思います。沖先生の作られたヨガはインドのヨガと違います、天風先生の天風会が恩師カリアッパ先生の教えから発展したように、沖先生のヨガもインドのヨガの教えをもとに沖先生の独自の考え方で形作られたものだと思います。
ヨガという名を冠していますが土壌には日本的な精神世界、道の思想がはっきり基底にあります。ですから別名で「沖道」と言うのです。
その沖ヨガ・沖道で多くの病人が治り救われ、生きることで迷い悩んでいた人々が道を発見できたのです。この教えを埋もれさせてしまうのは本当に勿体ないと思います。日本人の宝の教えだと思うのです。いや人類全体の宝の教えです。沖先生の教えは是非沖 正弘先生の書かれた書物を読んで学んで戴きたいと思います。
私の第一番のおすすめの本は沖 正弘著「生きている宗教の発見」(竹井出版)ですが、「瞑想ヨガ入門」が良いと上嶋先生(日本綜合ヨガ協会会長)は言われていました。
またネットで検索すれば沖ヨガを教えておられる優れた先生方の道場・教室がわかります。日本綜合ヨガ協会の上嶋修弘先生、龍村ヨガ研究所の龍村修先生、日本フィットネスヨーガ協会の橋本 光先生等は、私がご縁を戴いたお勧め出来る先生方です。なお、沖先生の生い立ちなどは上嶋修弘先生より取材させて戴きました。改めて御礼申し上げます。