結論

1父は保険代理店経営で家庭内暴力者。

2兄、妹は優秀。

3幼少期よりひんぱんに迷子になる。発達障害の疑い。

4私立中学校卒業後に自閉傾向、家庭内暴力で、カウンセリングを受ける。

5私立高校を中退し、通信制高校を卒業。卒業後に専門学校に入学するが中退。養子の形で結婚するが、11カ月で離婚。

6非定型精神病発病、短期入退院を10回繰り返す。

7退院後は、妄想・幻聴あり。それに起因して、父の頸を絞める。

8MRI上、脳梁白質線維障害、脳波境界例。オドポール、聴覚誘発反応N100、N200、P300共存。

9持続睡眠療法(大量向精神薬投与)、精神療法により寛解。

10(F23.3)その他の妄想を主とする急性精神病性障害で、統合失調症(中核精神分裂病)は否定。一級症状の確信に満ちた恒常性の幻覚妄想状態を示すが、作為体験、自我障害、言語の支離滅裂、阻止、緘黙、態度の不自然さ、衒奇症、あるいは感情の平板、硬さ、奇妙さ、無感情、感情鈍麻および自閉などの精神症状はまったく認められない。幻聴は両耳にあるが、励ましの声、精神の声・良心の声に近い。豊かな感情と情感をもち、無感情ではない。内省現象も十分にあり、応答、接触良好。