4 「比較」による子育ては、百害あって一利なし!
特に兄弟姉妹間の関係は一生涯続きます。子どもが成長して一旦距離を置ければ良いのですが、大人の何気ない一言が一生深い傷を残す可能性もあります。失敗したら「お兄ちゃんはできたよね」、成功したら「お兄ちゃんもできたもんね」などと兄弟ありきの言葉がけは、劣等感を生んでしまいます。最悪の場合、「自分は家族の中で愛されていない方だ」という認識にもなりかねません。
ありのままの自分を受け入れるには、ありのままの自分を見てくれる人が近くにいるべきです。子どもは誰かのコピーではなく唯一無二の存在で、自分の人生を今生きているのですから。叱る時も褒める時も、その瞬間はその子一人だけに集中しましょう。
金子みすゞさんの『私と小鳥と鈴と』でも書かれているように、「みんなちがって、みんないい」と最近心からそう思います。「みんなと同じ」が求められた時代から、「みんなと違う」ことが必要な時代が来ています。
ありのままの自分で良いと認められて初めて相手のことも認められるし、ようやくそんな自分を好きになれるのかもしれません。幼児期の子ども達にとって、認めてもらいたい相手は今まさにこの文章を読まれているあなたであり、一番近くにいる親なのです。