第1章 Listen to The Beatles!

「僕の人生で最も幸運だったのは、ビートルズのメンバーだったこと。最も不幸だったのは、観客としてビートルズを観れなかったことさ」

リンゴ・スター

「友人だけど、音楽上の共演は難しい」

ジョージ・ハリスン

「ビートルズはまだ世間に何か与えなきゃダメなの?」

ジョン・レノン

「僕がビートルズを去ったんじゃない。ビートルズがビートルズから去ったんだ」

ポール・マッカートニー

一九七一年二月、ビートルズ解散。それは伝説の終わりと始まりを告げるように、ヒーローは去って行くのでした。ビートルズ結成の発起人でもある、リーダーのジョン・レノン。ギター、ボーカルを担当し、初期のビートルズを牽引した人物。陰と陽を具えた発言で、時に社会的な問題を起こしながらも、その思想と芸術性で、今も尚多くのファンから信仰され続けるアーティスト。

ビートルズ活動後期を牽引したポール・マッカートニー。ベース、ボーカルをメインにしながら、ギター、ピアノ、ドラムまで、高い技術でこなす、ビートルズのマルチ・プレイヤー。真面目で完璧主義な性格から、メンバーとの衝突も多いですが、美しいメロディと温かな歌声で、数多くの名曲を生んだ、メロディ・メーカー。

ビートルズのツートップ、ジョンとポールの陰に隠れがちなのが、ギター、ボーカルを担当したジョージ・ハリスン。最年少ということもあってか、控えめなイメージが先行しますが、物事を斜めから見る、少し捻くれたユーモアの持ち主。メンバーの中で最も他のミュージシャンとの交流も多く、ビートルズに新しい風を吹き込んだギタリスト。

個性豊かなフロント三人に愛され、良い兄貴的存在だったのが、ドラムを担当したリンゴ・スター。剽軽な性格から、メンバーのみならず、ファン、同業者、スタッフからも愛され続け、ビートルズのデビューから解散までを支え続けた、ビートルズ伝説の影の立役者。