エッセイ 歴史・地理 写真集 ウユニ塩湖 ボリビア 2022.07.09 写真集『Beautiful Moments UYUNI』より6枚 Beautiful Moments UYUNI 【第2回】 樋渡 さなえ ボリビア中央西部に位置する標高3700mの塩原に広がる 奇跡の風景を切り取った美しい写真集 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 ※本記事は、樋渡さなえ氏の書籍『Beautiful Moments UYUNI』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。 【前回の記事を読む】写真集『Beautiful Moments UYUNI』より5枚 UYUNI
小説 『再愛なる聖槍[ミステリーの日ピックアップ]』 【新連載】 由野 寿和 クリスマスイヴ、5年前に別れた妻子と遊園地。娘にプレゼントを用意したが、冷め切った元妻から業務連絡のような電話が来て… かつてイエス・キリストは反逆者とされ、ゴルゴダの丘で磔はりつけにされた。その話には続きがある。公開処刑の直後、一人の処刑人が十字架にかけられた男が死んだか確かめるため、自らの持っていた槍で罪人の脇腹を刺した。その際イエス・キリストの血液が目に入り、処刑人の視力は回復したのだという。その槍は『聖(せい)槍(そう)』と呼ばれ、神の血に触れた聖(せい)遺物(いぶつ)として大きく讃えられた。奇跡の逸話(…
小説 『小窓の王』 【第4回】 原 岳 線香を取り、火をつけて手を合わせる。葬儀の時も同じ遺影だった。屈託なく顔を崩した、おおよそ山屋とは思えない素直な笑顔。 そろそろ地図上の赤い印に近づいたと見上げると、長倉と書かれた表札がある。門の前まで進み、その奥に延びる階段の、その奥の玄関戸を見つめる。安っぽい焦げ茶のトタン戸にデコボコとつけられた紋様を眺め、その中央に設えてあるドアノブをまた、眺める。呼び鈴は門柱に設えてあるが手は伸びず、結局は顔を背け、所在なく辺りを見まわす。視線の先には、軒を連ねる民家の合間から裏手の里山がある。里山は相変わらずほのかな緑…