3大療法だけではがんは治らない 

がんに限らず、病気にかかると病院に行って診察を受け、お薬を出して治してもらうという考え方が一般的です。ところが、現代の医学が治せる病気はとても限られています。そのことはあまり知られていません。

交通事故などによる骨折の手術や心臓弁膜症などで心臓の弁を人工弁に置き換える手術、肝臓などの臓器が障害されて働かなくなってしまった場合の臓器移植手術などは治癒が期待できます。

しかし、薬に関して言えば、治癒が可能なのは、実は肺炎などの感染症を治療する抗生剤だけに限られています。糖尿病や高血圧、脂質異常症などのいわゆる生活習慣病は、薬で症状を抑えることができても、薬をやめると元の状態に戻ってしまいます。

それどころかリバウンドでもっと悪い状態になってしまうこともあります。 このように、現代医学のほとんどは根本療法ではなく対症療法にすぎないのです。 たとえば、風邪を引いて病院に行った場合、総合感冒薬を処方されます。

その中には、熱を下げる、頭痛を抑える、くしゃみや鼻水を止める、喉の腫れや痛みを抑えるといった成分は入っていますが、風邪の原因であるウイルスと闘う免疫力を上げる成分は入っていません。 風邪を治す力は体内に宿る免疫力です。

風邪のときに発熱するのは体温を上げて病原菌と闘う白血球の数を増やすためですし、くしゃみや鼻水は死んだ病原菌やそれらと闘った白血球の死骸を体外に出して体内を浄化するためのものです。 

私たちの体の中には、生まれつきこうした精巧で効率的な治癒力のシステムが備わっているのです。野生動物が病院も薬もない世界で、病気やゲガをするとじっとして自分の治癒力だけで治すのを考えるとわかると思います。