「感動」~自分で動き、考え、感じることで自発性を育む

「感動」について述べる前に、「自発性の尊重」ということについて少しふれておきたいと思います。

子どもの健全な発達をもたらすうえにおいて、「安心できる」「信頼する」、そして「自発性が尊重されている」ことが大切であると考えられます。「自発性の尊重」に関しては、保育園においては限界があることを認めないわけにはいきません。物理的・時間的な条件を考えると、限界があることにすぐに気づかされます。

保育室の大きさや園庭の大きさに限界があり、しかも数人から20名を超える子どもたちが一定のスケジュールに沿って生活しなければならないのですから、子どもたち一人ひとりの「自発性」を完全に満足させることはまず不可能です。限界があることを知ったうえで、「自発性」が保育の場面で大切にされなければならないと考えています。

「わかばの保育」では、「自由あそび」の時間を比較的たくさん取っていますが、そのとき子どもたちは、園庭全体を使って遊ぶことができます。

また、どのクラスのともだちと遊んでもかまいません。このように、子どもたちが自分で遊びを見つけて自由に遊ぶことによって、自分で動き、考え、感じることができるだけ多くできるように配慮しています。

決まりきったレコード音楽を使ったり、𠮟りつけて一定のことをさせたりすることのないように、いろいろな場面で子どもの自発性や子どもらしさを損なわないように気をつけています。