【関連記事】「出て行け=行かないで」では、数式が成立しない。「すまんな」「ううん」聡子の瞳が潤んでいた。少しずつ少しずつ溜まっていた不安や恐れが、彼女の一言で取り除かれたような気がした。やがて、横たわる男の目を見ながら「今度、山梨にお見舞いに行くから」と別れの言葉を残して去っていった。聡子からの救われるような一言に力が湧く気がして、精神的に楽になりその夜は熟睡できた。この夏、アポロ十一号のアーム…
言語聴覚士の記事一覧
タグ「言語聴覚士」の中で、絞り込み検索が行なえます。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第12回】林 克
病院の変更。励ましの言葉の中、ストレッチャーに乗せられ…
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第11回】林 克
「私がいるじゃない」聡子の一言は決して軽い言葉ではなかった
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第10回】林 克
「こんな体を見せなければならないのか」身のすくむ思いがした
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第9回】林 克
俺は何よりも聡子の顔が見たかった、会って話がしたかった。
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第8回】林 克
あの頃の僕は、何よりも、日常とは別の世界が見たかった。
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第7回】林 克
あれほど苦しかったのに…亡くなった母さんが守ってくれたんだろうか。
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第6回】林 克
「医者がなんと言おうが俺は歩いてみせるよ、父さん」
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第5回】林 克
スプーンの尖から伝わる友の情が、とても嬉しかった。
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第4回】林 克
目が覚めると僕は病院にいて…見慣れぬ白い天井と募る不安
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第3回】林 克
逃げ出したい気持ちと何が何でもやるんだという気持ちが交錯して…
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【第2回】林 克
【小説】このくらいの寒さに負けていられるか
-
小説『季節の向こうに未知が見える』【新連載】林 克
別れ際の聡子は寂しそうで…そんな彼女を愛おしいと感じていた
- 1
- 2