森 毅
幼少期に、家にあった豪華な装丁の絵本を読んだことで「日本史」に興味を持つ。
二十歳のころ、入院中に中里介山の「大菩薩峠」を読んだことで、いわゆる剣豪物、股旅物、捕り物帖なども読むようになる。
三十歳をすぎたころには ゲーリー・クーパーやジョン・ウェイン主演の映画をイメージした「西部劇」を書き上げ「オール読物」の新人賞に応募。二次審査を通過する。
それからおよそ四十年。そろそろ年貢の納めどきとの思いと、これまでの読書で得た知識を活かしたいとの思いから、かねてより興味があった「五・一五事件」とチャップリンの暗殺計画をテーマに「泣いてチャップリン」(幻冬舎)を執筆。