五真田左衛門佐幸村どのは落城前夜まで、なぜあの大坂城に阿梅をとどめておいたのだろうか。もっと早く他の娘たちのように、傅役をつけて逃がすこともできたはずだ。その方がどれほど後顧の憂いを断つことができたか知れない。だがわたくしは阿梅を見ていて、だんだんとその理由が分かるような気がしてきた。阿梅は幼いながらも、左衛門佐どのが最後まで手元におきたい、相棒だったのではないだろうか。傍にいるだけで心強い小さ…
[連載]幸村のむすめ
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