大型輸送機に載せられていたのは何十人もの重症の負傷兵と貨物室に積まれた無数のドラム缶だった。「なんだ、負傷兵が送られてきたのか……」と納得していたが、アメリカ人の兵士と看護婦が負傷兵を基地内の病院に運んで行ってしまうので、西田の爺さんたちの出番はない。機内に残されたのはドラム缶だけだ。どうやらこれを運ぶのが仕事らしい。それで一人一人台車を持って輸送機の中に入るとなんとも嫌な異臭がした。吐き気を堪…
[連載]ニコニコ汲み取り屋
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【最終回】橋本 俊幸
恐ろしい…「ドラム缶を運ぶだけの仕事」中に入っていたのは?
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第28回】橋本 俊幸
汲み取り作業員が「許しがたい」「日本の恥だ」と思うこととは
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第27回】橋本 俊幸
夜の女たちが「あの奥さんには敵わないわ」と脱帽した妻の一言
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第26回】橋本 俊幸
かつては名士だった汲み取り屋の男が赤線地帯に通い続けるワケ
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第25回】橋本 俊幸
愛人のために退職金で「スナック」を購入した夫…金庫番の妻にはバレないのか?
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第24回】橋本 俊幸
汲み取り屋の社長が「ラーメン屋」を居抜きで買った卑猥な理由
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第23回】橋本 俊幸
売春防止法で「赤線」地域の売春カフェーは一斉廃業したが…
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第22回】橋本 俊幸
「また血を吐くほど痛くなってもいいんですか?」妻のやさしさ
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第21回】橋本 俊幸
【小説】「うんこ屋の子ども」と蔑まれても…跡を継いだワケ
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第20回】橋本 俊幸
【小説】腫れた足首を安全靴で蹴られ…汲み取り屋さんのイジメ
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第19回】橋本 俊幸
【小説】ついに発覚。トイレに赤ん坊の死体を遺棄した人物は…
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第18回】橋本 俊幸
【小説】遺棄死体発見者の事情聴取…「家の中には、誰かいた」
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第17回】橋本 俊幸
【小説】ひどすぎ…経験したことのない「究極のいじめ」とは?
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第16回】橋本 俊幸
【小説】大学の法学部を出て「汲み取り屋」をしている男の朝
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第15回】橋本 俊幸
【小説】目からウロコ!汲み取り員の知られざる市民貢献!?
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第14回】橋本 俊幸
実は多くの命の恩人!影のヒーロー、汲み取り作業員の功績
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第13回】橋本 俊幸
泥と糞尿だらけになった身体。それでも、彼は誇らしげだった
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第12回】橋本 俊幸
ゾッとする…赤ん坊の死体を見ながら汲み取り作業続行?
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第11回】橋本 俊幸
【小説】警察沙汰の事件の最中…消えた同僚が残したメモに愕然
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小説『ニコニコ汲み取り屋』【第10回】橋本 俊幸
「便所で赤ん坊が死んでいる」汲み取り作業で地獄の恐怖体験
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