そこへ三俣真理総理大臣が遅れてやって来て、皆を見回し、こう告げた。「もう、私どもには時間がありません。見切り発車と言われても、種男システムを実行するしかこの国には選択肢がないんです。私には、息子がおります。この息子を含め、現在生存する二十代から三十代の男性の知能検査、体力検査、家族の健康状態の検査を直ちに始めましょう。かわいそうだけれど、この検査で優秀とみなされた男子は、種男として、国に彼らの…
[連載]種男貸し出し中
-
小説『種男貸し出し中』【第7回】みなみ とうこ
【小説】選択肢はひとつ「人類生存の危機を救うシステム」とは
-
小説『種男貸し出し中』【第6回】みなみ とうこ
【小説】男性の人口が1万人未満に…日本に残された選択肢は
-
小説『種男貸し出し中』【第5回】みなみ とうこ
【小説】女性総理大臣、苦肉の策…昨今まで影響を及ぼしたもの
-
小説『種男貸し出し中』【第4回】みなみ とうこ
【小説】「種男」に突き付けられた、女性のみの国家の歪み
-
小説『種男貸し出し中』【第3回】みなみ とうこ
【小説】本物の男が目の前に…美紀は何を感じる?
-
小説『種男貸し出し中』【第2回】みなみ とうこ
【小説】「子供を産む気はないんです」美紀の想いとは裏腹に…
-
小説『種男貸し出し中』【新連載】みなみ とうこ
【小説】2320年、女性国家で「種男」が管理される日本社会…