【GLO「秋の読書フェア」開催中!詳しくはこちら】 「なあ、どうするんだ」わたしの質問が届くか届かないかのうちに、一陣の風がざあっと音を立てながら水面を駆けた。それはこの世界にはじめてもたらされた風で、取り巻いていた靄がみるみる吹き流されていく。すこしずつ鮮明になっていく視界。そこには想像だにしなかった光景が広がっていた。わたしは魂までをもふるわせる絶叫をあげた。小舟一隻ずつほどの空間を挟んで広…
[連載]門をくぐる
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小説『門をくぐる』【第17回】神乃木 俊
【小説】「共に進みましょう」舟はいよいよ最終地点へ…
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小説『門をくぐる』【第15回】神乃木 俊
【小説】不確定だからこそ美しい…聖書に見る「人の美徳」
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小説『門をくぐる』【第14回】神乃木 俊
【小説】エデンの園と神の誤算…聖書から学んだ『人間らしさ』
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小説『門をくぐる』【第13回】神乃木 俊
【小説】「神に祈るしかない」…医師の考える「命」の姿とは
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小説『門をくぐる』【第12回】神乃木 俊
「だれひとり守れなかった」かつて医師だった男の後悔…
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小説『門をくぐる』【第11回】神乃木 俊
病に苦しむ妻を見て…「治療を、中止することはできますか」
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小説『門をくぐる』【第10回】神乃木 俊
「骨髄移植」阿鼻叫喚な手術を想像しがちだが…実際のところ
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小説『門をくぐる』【第9回】神乃木 俊
仕事一筋「医師の父」に、成人した息子が投げかけた質問
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小説『門をくぐる』【第8回】神乃木 俊
「完治する見込みはごく僅かです」医師に告げられた病名は…
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小説『門をくぐる』【第7回】神乃木 俊
審判へと向かう舟の上で…老人の願いが断られた理由とは
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小説『門をくぐる』【第6回】神乃木 俊
これは夢か現実か…老人が邂逅した謎の男の正体とは?
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小説『門をくぐる』【第5回】神乃木 俊
妻のことも思い出せない…老人の悲しいハッピーバースデー
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小説『門をくぐる』【第3回】神乃木 俊
拾い上げた記憶の欠片。「なぜ、教科書を盗んだのですか」
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小説『門をくぐる』【第4回】神乃木 俊
元・医者が直面した、医療現場の悲惨な現状とは…?
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小説『門をくぐる』【第2回】神乃木 俊
全部敬ちゃんのせいだ…憎しみに駆られた僕は、学校に忍び込み
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小説『門をくぐる』【新連載】神乃木 俊
大学病院に入院していたはずが…目を覚まして気づいた「異様」