歩行スピードはゆっくりだったのだが4時間を過ぎた頃から全身が重く、息切れがしてきた。まるで100kgのバーベルを担いで坂道を歩いている感じだ。これまでに感じたことのない、抵抗し難くとてつもない脱力感が襲ってきて、鍛えてきたはずの精神も歯が立たず、身体を乗っ取られたかのような他の人から見たらまるで夢遊病者に写っていただろう。それでもなんとか意識をギリギリに保っていた。5時間ほど過ぎた頃、声をかけ…
[連載]ヒマラヤ聖者の秘宝
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